ISOで社風づくり

ISOと社員
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ISOで究極の「感謝できる社風」を!

ISO取得活動において、業務分解という難作業を迎えたころから、少しずつ団結心が芽生え始めます。大変になればなるほど助け合うものです。

「こうしたほうがいい」「ああしたほうがいい」と今まで職場で話もしなかったような社員までもが色々な提案をするようになります。大きな意識改革です。ISO文書作成というよりも業務のあるべき流れやヤリ方、ルールを皆で作っていく作業が尊いのです。

そして、苦労を共にした仲間とISOシステムを完成させた時の喜びはこれまで味わったことの無い「歓喜」となります。そんな中で構築のリーダーシップを担った責任者やISOリーダーたちは最も大変な役回りを引き受けたわけで、日常業務をこなしながらISOシステム構築に挑戦する姿は、部下たちが今まで見たことの無い姿です。

しかもほんのわずかな期間ではなく、いわばこの先ずっとである。このISOリーダーたちの懸命な姿が組織全体に「感動」を与え、やがて自発的な社員の品質に対する意識革命を可能にします。

ISOシステムが構築され、運用が始まると品質の安定供給ができるようになり、顧客からこれまで以上に「感謝」されるようになります。感謝されれば仕事が増えます。仕事が増え、売上が上がれば社員は経営者から「感謝」されます。

同じ職場で働くもの同士が歓喜しあったり、感動したり、感謝できる風土は企業にとって理想的です。ISOの導入それ自体がこの風土づくりを可能にするわけではありませんが、ISOシステムを正しく構築・運用していけば必ず実現できるものと確信しています。究極の自社の組織風土構築を目指して、経営ツールとしてのISOを実現したいものです。

ISOはマネジメントシステムであるということ

ISOを導入する事は目標管理をシステム化することに繋がっていくのです。ISOはあくまでも品質という面での目標管理ではないのか、そう考えている組織が多いのは事実です。

しかしながら、どうせ管理していくなら組織の目標も個人の目標も同じシステムの中で行われる方が良いに決まっています。ISOは仕組み作りであると何度も言っていますが、業務のことであれ、品質のことであれ、環境のことであれ、組織のことであれ、個人のことであれ、目標を管理することに違いはないはずです。

管理する仕組みをつくるならば、最初からISOという管理システムに組み込んでしまえばそれぞれの目標の管理を行うことは可能ではないでしょうか。

ISOだからと言って、品質や環境のことだけに限定するのはもったいない話です。要はマネジメントシステムであり、経営に「どう活かすのか」をよくよく考えた上で、総合的に企業を強くする仕組み作りに挑戦していけるものが望まれるのではないでしょうか。

ISOでスピード時代に対応する

ISOを導入することでなぜ処置が早くなるのでしょうか?

ひとつは責任と権限が明確になることです。ISOでは規格要求事項ごとに責任者が明確にされ、これまで割と集約されがちだった業務責任が分散されます。

そしてそれらの責任には「権限」が同時に与えられるのです。例えば不適合に関して言えば、不適合の原因を解明する責任、処置をする責任、その処置の効果測定をする責任者が決められます。

ISOシステムを運用するということは次工程へ正しく流すとも言い換えられますので、各責任者は次工程へ進めるために判断をすることになります。今までは先送りにされがちだった処置の判断は、一定の権限の基で速やかに実行に移されることになるのです。

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