ISOでいう「品質」って何?
ISO9001は品質。その基本は「顧客満足」。では自社にとっての顧客満足って何?という事を考えてみましょう。出来れば全社員で一緒にISOに対する意識を高めるために実施して下さい。「BW法」「KJ法」ってご存知ですか?
「あなたにとっての顧客満足とは」等というテーマで、BW法を使って顧客満足に対する全社員個々の考えを抽出します。6人一組のチーム毎でも全社単位でも構いません。それをカードに切って、KJ法を進めていきます。
出て来たキーワードを並べていくと自社の品質方針のヒントになるキーワードがたくさん出てきます。トップが一方的に考える品質方針ではなく、全社員の意見を取り入れた品質方針というのはいかがですか?
※「BW法」「KJ法」については別のページでご確認ください
ISOで顧客ニーズを探る
本来しなければならない単純な作業(記録するということ)を、その単純な作業にかかるわずかな時間を削減(実は面倒くさいからしないことが多いのでしょうが...)した為に、後々の社内外でのトラブルに対して、処置が大幅に遅れ、責任転嫁が起こり、混乱を招き、会社としての信用までもなくしてしまうということになりかねないのです。
企業が行う「製品・サービスの提供」は「顧客」あってのものですし、「顧客満足」を実現する為に、「製品・サービス」に活かすものです。ISO9000:2000年版では「顧客満足」が強化されていますが、これは至極当然の事で、顧客のニーズが探れていなければ、顧客にとって「良い製品」になるはずもないのです。
この顧客ニーズを探る為に「アンケート」や「ヒアリング」等を行うわけですが、これも「今までになかった手順」のひとつでしょうが、実は「必要な手順」だということですね。
ISOでも顧客の声は聞こえない
製造業などのメーカーは、その製品の大半が消費者に届くことになるのに、消費者の声を直接聴けるケースは少ないのです。
メーカーは卸売業から情報を仕入れ、その卸売業は小売業から情報を仕入れます。小売業は、どのような商品を望んでいるかという点では顧客の声を直接聞くことができますが、モノ作り、仕入れに活かせられるかは別問題なのです。
ISO9000:1994年版ではこの点は不明確でした。「顧客満足」といいながら、その考え方は企業独自の考え方でよく、「統計的手法」も必須項目ではありませんでした。
ISOによる顧客ニーズの発掘について
「顧客ニーズの発掘」についてISO9001:2000年版では「顧客満足」を「統計的手法」やその他の方法を使って分析する必要がでてきました。
実は企業にとっては非常に重要な項目であるにもかかわらず、ないがしろにされていた事です。「顧客ニーズ」をいかにして発掘するのかという点は、まるでシステム化されていなかったのです。業種によって、様々なニーズ発掘方法があるのです。