ISOと社員感情

ISOと社員
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ISOを改訂「する人」「しない人」

ISOシステムというのは、それを作った本人はよく理解できています。自分で作ったのだから「何をどうすればよいか」は理解していることです。

しかし、「ISOマニュアル」が存在しても、「やって見なければわからない」ことが大半であり、ISOマニュアル類の文書だけでは到底わからないシステムがほとんどです。

そこで、作った本人は、「わからない」「わかりにくい」と言っている人にわかってもらえるようにしようと、ISOシステムやマニュアルの「改訂」を行います。

この「改訂」という作業は、使っている側の人が行うことはほとんどありません。たいていは、文句を言いつつ、自分で改訂するのがイヤで「放ったらかし」になってしまいます。ここが最大のポイントです。

ISOシステムのせいにする人

ISOのシステム構築も、他のシステムと同じことが言えます。

システム構築に携った(作った)人は、システムの運用・改善に対して積極的に取り組みますが、作られたシステムに入ってきた人(中途採用など)は、システムの運用には無頓着で、自分のやりたいように行う人が多いように思います。

にもかかわらず、自分が間違った方法をしたりすると、「システムが悪い」と言い、「じゃあ、改善すれば」と言うと「私がすることではない」と言うのが一般的です。

これでは良いシステムになっていくはずもありません。ISOシステムの運用とは、出来上がったシステムを決まった通りに使うことはもちろんですが、変えていく(改訂・改善)ことこそ、最も重要なことなのです。

ISOと社員感情の動き

この項ではISOのシステムを構築していく段階での社員感情の動きを追ってみましょう。ISO導入は経営者によるキックオフから始まります。

経営者の「ISOを取るぞ」宣言が会社全体に響き渡る。最初は戸惑う社員もいます。何せISOのことなど全く知らない社員も多いのだからやむを得ません。やがて責任者やリーダーが決められ、皆に発表されます。

通常、各部門ごとに責任者と数名のISOリーダーが選出され、ISOの推進を担っていきます。企業の規模によって異なるが数名から数十名になります。このあたりから社員がISOを意識し始めるのです。

ISOで「やればできる」という自信

ISOを活用して「やればできる!」という自身を!

この考え方が大事です。新人営業マンの教育セミナー等でよくする話ですが「成功体験を味あわせる」ことです。

実際は意識など持たずに、会社が定めたISOの手順通りにやっただけなのに、結果として「できてしまった」ら、「なんだ、簡単じゃないか」と考えるようになります。この簡単な仕組みは大変難しいですが、「やればできる」と思わせることは、それほど難しいことではないでしょう。

ISOで「商品に対する自信」が持てるか?

大切なのは、自社の商品に対する「自信」です。

ISOによるシステムで作られた製品は、不良品が少なく、継続的改善により品質までも上げる努力がなされている(ハズ)ので、その点は自信を持って営業すべきでしょう。

そのためには、自社のISOシステムを良く知ることです。営業マンは「ISOシステムはあまり関係ない」と思っている人が多く、「契約」の項ができればよいくらいに思っているのではないでしょうか。

「営業力強化」の観点で言えば、営業マンは全ISOシステムを把握する必要があります。特に不良品やクレーム・苦情が出たときの是正処置の検討は率先して関与すべきです。

いずれにせよ、ISOをソリューションツールであると考え、どうすれば自分にとってプラスになるかを考え、営業に繋がることは何なのかを考えることが営業力強化になるのです。

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