ISOで利益創出

ISOと経営者
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ISOで利益創出を目指す

ISOを導入してコスト高になっているケースが多いようです。直接的には外部審査など、これまでかからなかった費用がかかります。同時に、運用していく上での人的コストが問題です。さらにISOは文書が増えるのだから原価が上がって当たり前というのが一般的。

例えば、建設業などは「受注優先」、入札要件だからISOを取得し、コスト増になってもいたしかたないと諦める。ところが今の時代にコスト増になっても構わないほど余裕のある企業がどれほどあるでしょうか?

ISOをよくよく見つめれば、要は「システム化」と「文書化」である。どうせシステム化するなら競争力のあるシステムを構築すべきです。

つまり「受注力のあるシステム」「コスト競争力のあるシステム」を構築すべきですし、コストダウンや利益創出につながらなければ無意味でしょう。

ISO取得を目指すならもう一度「取得目的」を明確にすると共に「競争力のあるシステムづくり」を根底において取り組むべきです。時代はさらに厳しい競争へ、勝ち残るにはコストダウンの時代です。原価高のISO導入は全く逆行してますし、どうせやるなら利益創出を目指すべきです。

ISOは利益増のシステム

これまでの話は自社寄りの利益創出システム構築に終始しているように聞こえるかもしれませんが、品質を目標とするISOの考え方を基に構築されたシステムはどこを切っても「顧客満足」です。

「おたくはISO導入してから、随分と対応が良くなった」と評価を受けて初めて完成です。「四五十(しごと)」とは何でしょうか?顧客の満足を追及することです。

顧客満足を追求した結果として、顧客が10の満足を得たとしたら、その半分の5を返してもらいます。この5の売上を得るために4の原価をかけ、ここで差し引き1の利益が生まれます。この1の利益を倍にし、2の利益が欲しいとなれば、原価を3に減らすも良し、売上を6にするも良いでしょう。

しかし、この利益を3にしたいからといって、原価を2にしたり、売上を7にしようとすれば無理がきます。そんなことより顧客満足を20にし、30にする知恵を出そうとがんばる。

顧客満足は青天井であり、どこまでも追及できるのですから。いくらコストダウンが図れたとしても、顧客満足が同時に達成されなければ、自己満足的システムですし、もちろんそんなシステムでは受注増につながるはずもないのです。

ISOでスピード化

なんと言ってもスピードの時代!

「早い」ということは時代が求める大切な品質の要件です。クレーム対応の早さはもちろんですが、業務の標準化を図り、効率化を目指す以上はこのスピードに対する意識は非常に重要です。

不適合に対する是正処置や予防処置はISOシステムの真骨頂ですが、処置内容もさることながら、早さと的確さが求められます。

効率優先の失敗

「目標」のない企業はありません。「売上」にせよ「コスト削減」にせよ、何らかの目標を持って取り組んでいます。それなのにISOとなると話しが変わってしまいます。何故でしょうか?

ひとつはISO取得期間における「効率」を優先するあまり、他社のISOシステムの真似をしてしまい、本来、自社に必要なISOシステムがどのようなものかを見失ってしまうことです。

社長は会社の顔ですから

社長は会社の顔。その社長が熱心にISOに取り組んでおれば、社員もついてくるというものです。しかし、一部の社長は、ISOシステム構築には無関心で、ただ取得できれば良いという考えの方もいるそうです...。

会社の顔である社長が無関心なISOシステムに社員がついていくわけがありません。社長は、会社の考え方を写し出す最も(超)影響力のある人物なのです。社長は「写超」です。是非共率先して、ISOシステムの構築・運用に取り組んでください。

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