ISO取得費用の考え方

ISOと経営者
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2通りのISO取得方法

ISO導入には2通りの方法があります。ひとつは、単独・合同を問わず、ISOコンサルタントに依頼し、取得支援をしてもらうケース。もうひとつは、自社の力でISOを取得するケースです。

どちらが良い悪いと言うことはなく、考え方ではないでしょうか。ISOコンサルタントに頼むと数百万円の費用が発生します。自社の力で取得するなら費用はかからないと考えるのです。しかし、社内の人件費という費用が発生するのです。

ISO費用は10年で10分の1

ここ数年、指導料は値崩れを起こしています。平成8年当時、指導料のイメージは2,000万円もしました。それが平成9年には1,000万円に向って下降し、平成10年には800万円程度まで落ち、いまや300万円でも高いという感があります。

さらに、個人系のISOコンサル指導料は、それこそバラバラでどこまでの指導かわかりませんが「50万円」などというのも実在します。

それに加えて最近は審査員系のコンサルタントも多くなってきています。彼らは審査という面から話しを持っていくので「審査に通りやすい」というイメージがありますが、経営ツールとして考えた時にどうなのかという点は定かではありません。

ISOコンサル料 VS 人件費

ISOコンサルタント料を人件費と対比して考えてみましょう。仮に年収1,000万円の部長は、直接単価で1日4万円強であり、間接コストも考えると、人件費換算で人件費率50%の場合8万円強のノルマを必要とされるのです。

現代の人件費比率は約55%程度。約10年前は45%程度でした。ISOコンサルタント料が低くなっている背景に、不況と言う要因もあるのでしょうが、人件費換算から見ても直接単価が安くなっていることが伺えます。よって、数年前よりもISOコンサルタント料は安くなってきていますが、まだまだ高いと思われているのも事実ですね。

自力取得にかかるISO費用試算

例えば、ISO構築にあたりプロジェクトメンバーを各部署の責任者の4人を選抜したとしましましょう。責任者の年収を600万円(人件費率50%)で考え、毎日2時間ISOのための時間を取ったとしたら、

時間給6,300円×2時間×240日=3,024,000円 ×4人=12,096,000円

となります。この時間は、ISOを充分理解し、文書作成に費やす時間も含めて考えた最低限要する時間です。自力で行ってもこれだけの費用は最低限かかってくるということをご理解いただきたいと思います。

ISOコンサルを使うか否か

ISOを構築するにあたり、

・どういうメンバーを選定するのか。
・どの位の期間で取得したいのか。

を考慮した上で、社内コストも含めた費用算出を行い、ISOコンサルタントの支援を仰ぐか否かを決めるべきです。今の時代、ISOコンサルタント料は決して高いものではなくなってきているかもしれません。

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