ISO規格は「企画」

ISO規格を読み替える魔法
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ISO規格は「ISO企画」

ISOシステムの構築で、一番の悩みが「ISO規格」の解釈でしょう。難解な日本語に翻訳されていて、何を言いたいのかよくわからないものです。

しかも一般的に「守らなければならないもの」と言われています。ここが企業にとって重たいシステムになってしまう原因だと考えてよいでしょう。

ではどうすればよいのでしょうか?

「ISO規格」は「ISO企画」であると考えてみましょう。
「企画」とは自分で考えるものです。つまり、自社にあった仕組みを作るということになります。

「ISO規格」という考え方を理解しようとしているから、どんどん深みにはまり、あれもこれもと欲張ってISO運用が大変になってしまうです。できるだけ運用しやすい、自社にあったISOシステムを「企画」するという考え方を持ちましょう。

ISO規格解釈の問題点

1994年版のISO9000シリーズは、製造業のために作られたと言っても過言ではないくらいでした。そのISO規格に当てはめたISOマニュアルを作った結果、「ミスやロスが多く出る」「管理システムや手順がないので手順化したい」といった課題を解決することはできたかもしれませんが、「膨大な作業量になった」「ISOの審査を受ける為の手順や記録になった」など新たな課題が生じたのも事実です。

しかしながら、ISO規格の解釈に問題があったという事実も見逃せません。画一的な「こうしなければならない」的な表現は多く見受けられるものの、結局は企業独自のものに仕上げていくという努力不足であったのではないかと思います。

ISOの規格要求事項とは

ISO取得という目標は「一大事」であり、目標を達成するにあたっては「多くの処理や障害が発生し、解決しなければならない」ことが多大にあります。

ISO規格に準じてISOマニュアルや規定、業務手順書を作り、運用していくわけですから、当然、今までの業務には無かった手順が発生することがあります。

「内部監査」などは、その最たる例ではないでしょうか。

ISOの規格には、これらの項目を社内でルール化してくださいと要求されている事項があります。これを「ISO規格要求事項」といいます。ISO規格の内、品質に関する規格がISO9001で、日本語版はJIS Q 9001です。

ISO規格を文書化するテクニック

ISO文書類ができたら、その文書中のどの部分がISO規格要求事項を満たしているのかをひとつひとつ確認する事です。

ISOマニュアルや規定類は文書で記載されていればOK(とはいっても、手順であるので、手順に書かれてあるからには実施されている事が条件)の内容と、記録が大変重要な役割を果たすものがあります。4.2.4項の記録の管理に要求されている記録の種類以外にも、組織のために必要なISO記録も多いものです。

ISO様式の作り方で、様式中に手順を書き込む事で手順の推進とISO文書化が同時に行えるという話をしました。つまりISO規格要求事項を含む欄を様式化することが最善策でしょう。

初期段階では考えれば考えるほど複雑な様式になりがちですが、実施しながら、規格を何度も読み返して、該当しているかどうかをチェックすると、必要ない・重要でないことも発見できます。「文書ができたら規格と対比させる」この繰り返しです。

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